東洋医学では、中枢神経の働きを「神」と言います。中枢神経の働き「神」がなければ生命は働きません。その「神」が存在(蔵)するところが頭ですので、頭はとても重要な場所と考えます。「気」の経路である経路は頭に集中しています。「神」に異常がおこれば病気になるし、「神」を正せば全身的にも調整されていきます。これを東洋医学では「治神」と言います。ですから中枢神経の関係する病気には頭皮針が最も有効な治療法なのです。
脳卒中で半身麻痺が起きた人は、病変部位の反対側が動かなくなって片麻痺がおこりますね。この状態はもともとあった能力が毀損された状態ということになります。半身が動かなくなった状態を東洋医学的にみるとそちら側の「気」が流れなくなり、動かなくなった状態です。ですから頭皮針の刺激でそちら側の「気」を上げて流れるようにしてあげれば「もともとあった能力が戻ってくる」ことが望めます。
ほとんどの人は日常ではその持てる能力の数パーセントしか使っていないと言われています。この使っていない能力を潜在能力と言い、俗に「火事場の馬鹿力」と言われてきたものは、緊急時には持てる潜在能力を限界に近い所まで出せるとの意味が込められています。
頭皮針の刺激で「気」の流れを取り戻す、理にかなった治療法だと思いませんか。ここまでしか出来ない、治らないと決めつけているとそのままの状態が続き、反対に自分の潜在能力を信じて努力することでそれが開花すると思いませんか。
一緒に「少し動いた!」と感動しましょう。